作家から翻訳の専門家、ジュエリー職人までフリーランサーのほとんどは長時間労働が意味することを理解しています。クライアントの要求に都度対応することで、夜明けから夕方まで働き詰めになることも知っています。また、フリーランサーの多くは毎月の所得が安定しているわけではありません。
それにもかかわらず、自分のために働くことは、幸せで充実したキャリアを築く上で重要な要素であることが最近の研究で判明しました。確かに、フリーランサーはもっと仕事を楽しんでおり、一般的なサラリーマンに比べて収入もあります。
グローバルトレンド
自営業者と被雇用者の仕事への姿勢、幸福と職務内容に関する研究はシェフィールド大学とエクセター大学のチームによって行われました。チームは英国、米国、オーストラリア、ニュージーランドの健康、教育、財務分野などの従事者5,000名を対象に調査を行い、世界的な傾向を調べました。経営コンサルタント、金融サービス、小売、教育、保険、不動産業界の自営業者に加えて、一般職員、管理者、中間管理職、上級管理職、取締役のすべてを対象に調査した結果、フリーランサーは仕事に最も熱心な労働者(一般職員が最も仕事に熱心でない)であることが明らかになりました。これはフリーランサーがより魅力的なプロジェクトに取り組める機会があるのに対して、他の労働者が他人から振られた作業を行っている結果かもしれません。ここで重要なのが「選択」の要素です。
フリーランスの利点
フリーランサーがその他の労働者よりも楽しんでいる要素の1つとなっていたのが、革新性や自身の高い基準の達成、野心的な目標を設定できる環境でした。ほとんどのフリーランスで本質となる自主性は仕事の満足度という意味でとても重要です。
このことが長時間労働と不安定な収入をもってしても高い幸福度の障壁にならないという結論に調査を至らしめました。このようなマイナス要素はフリーランスの仕事へのパッションによって上書きさるのです。
驚きましたか?
結果は驚くべきものかもしれませんが、ある程度の期間フリーランサーとして働いている人にとっては特別新しいことではありません。フリーランサーは長時間労働と財政的な不安定さが幸福の基礎ではないことを知っています。むしろ、このような自営業の要素は仕事の性質によるものとして広く受け入れられており、その仕事によって何がもたらされるのかを選択できる方がはるかに重要です。
ほとんどのフリーランサーは新しいチャレンジや新しいクライアントとの出会い、納期の短縮、質の高い翻訳の提供に関心があります。サラリーマンの多くが求めるものは達成感ですが、これは、サラリーマンの方がフリーランサーよりも仕事に関与していないことが原因です。
仕事と生活のバランスを超えて
仕事と生活のバランスに関しては、なぜフリーランサーの仕事の満足度が高いのかを語る際に頻出します。前述の調査ではこれまでとは違う角度から自営業者の仕事の満足度について調査をしています。この研究を共同で行ったエクセター大学のイルケ・インコグル教授は次のように語っています。
「仕事に熱中することで活力が芽生え、自分自身のためになっているように感じることができます。人々の仕事の充実度を測ることは幸福度を測るうえで非常に有効です」
まとめ
サラリーマンとフリーランスの両方を経験したことがありますか?どちらの方が幸せでしたか?以前の雇用形態に戻りたいと思うことは?以下であなたの経験を共有してください。