新しい年が近づいてきました。今年もTomedesでは一年かけて磨き上げた水晶球で翌年のトレンドを占います。さて、Tomedesの言語専門家チームの目に映った2019年のトレンドは? あなたが翻訳業界の最先端で勝負したいなら、次の4つのジャンルをさっそくチェックしてください。
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映像翻訳
コンテンツの配信方法として動画人気が高まっていることは、映像翻訳が来年もトップトレンドの1つになることを意味しています。映像翻訳にはタイムスタンプや字幕制作に関する知識も必要です。また、字幕の役割が大きいので、文字入力のスピードをアップさせることが翻訳にとっても大きなメリットになります。昔ながらのフットペダルやアプリを利用して音声ファイルを再生/停止するのが便利です。
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機械翻訳の校正
ディープラーニングとニューラルネットワークに対する莫大な投資にもかかわらず、機械翻訳の向こう側にたどり着いた企業は現れていません。マイクロソフトから明るいニュースがいくつかもたらされましたが、それは小さなテスト用のサンプルに限った話です。機械翻訳を導入している企業は、依然として文法的な間違いや不適切な表現が散見される翻訳結果に辟易しています。そのため、2019年は機械翻訳の校正の需要が増えることが予想されます。
映像翻訳とは違い機械翻訳の校正には、翻訳に必要な言語センス以外の専門スキルはいりませんが、ユーモアと忍耐力が必要です。機械が生み出した不自然で分かりにくい(そして少し滑稽な)翻訳と格闘し続けるにはストレスへの耐性が必須です。
音声検索/SEO翻訳
商品やサービスをグローバルに展開する場合、ウェブサイトの翻訳から取りかかることが大半です。この翻訳プロセスを完全にサポートしたいなら、キーワードの調査やコンテンツの再構築をサポートできなければなりません。文章の書き直しが必要となることも多く、クライアントと緊密に連携することが重要です。
さらにこの翻訳プロセスを難しいものにしているのが音声検索の普及で、これにより検索エンジン最適化(SEO)対策が変化し、従来よりもゼロポジションを獲得することが困難になりました。comScoreが全検索の50%が音声検索に置き換えられると予測する2020年はすぐそこです。スニペットに最適なテキストを表示するためにもSEOもサポートできる翻訳者は引く手あまたになっているでしょう。
大麻関連翻訳
2019年のトレンドとして最後に候補に上がったのが大麻関連翻訳です。大麻は現在米国の8州で成人による嗜好目的の使用が許可されており、さらに多くの州で医療目的の使用が認められています。また、ウルグアイや2018年10月17日にはカナダでも嗜好用大麻が解禁されています。
欧州では大麻は医療目的で広く使用されており、ポルトガルとオランダでは思嗜好目的も含めすでに全面的に解禁されています。アフリカ諸国でもレソトとジンバブエでは医療目的で大麻の使用が許可されています。さらに、南アフリカでは、2018年9月に「成人がプライベートな場所で大麻を使用することは違法ではない」という判決が下っています。
医療・嗜好目的の大麻解禁トレンドは、大麻産業が地下の暗い場所から光の当たるビジネスの世界へと移行していることを意味します。このような理由で2019年はブームになるとみられている大麻関連企業のおかげでその翻訳需要も増加すると予想されます。
まとめ
2019年に翻訳業界で何が起きると思いますか? ここで紹介したものが2019年のトレンドのすべてでしょうか? それとも意外なジャンルでクライアントの需要が増えるでしょうか? コメント欄であなたの意見を聞かせてください。