ポルトガル語は約2億1,000万人が使用する世界で7、8番目に多くの話者がいる言語です。
ポルトガルの人口は1千万人程度ですが、約2億の人口を抱えるブラジルの公用語であるため、ポルトガル語の話者人口が世界で7番目という統計になっています。そのうち81% (約2億人) がブラジル国内で、残りの3,000万人はポルトガルおよびその旧植民地に分布し、モザンビークやアンゴラなどいくつかのアフリカ諸国でも話されています。
アメリカ英語とイギリス英語が違うように、ブラジルのポルトガル語とポルトガルのポルトガル語には違いがあります。ここでは、ポルトガルおよび旧ポルトガル植民地で使われる言語を欧州ポルトガル語、ブラジルの公用語をブラジル ポルトガル語と記載します。
日本の教材などで主に取り扱うのは、ブラジル ポルトガル語です。欧州ポルトガル語の教科書などは殆ど見かけませんが、その差は大きく、ポルトガル人いわく「ブラジル人のポルトガル語は全然わからない」くらい差があるようです。
- まず一番わかりやすい違いが発音です。アルファベットRの発音を例に挙げると、欧州ポルトガ語ではフランス語に近い「ハ」のような発音をします。ブラジルポルトガル語では、日本語の「ラリルレロ」のように、はっきりとした発音をします。語尾に....s がついた場合: ブラジルポルトガル語でははっきりと「ス」を発音するのに対して、欧州ポルトガル語は「シュ」といった感じに抜け、それに続く単語の母音や有声子音によって発音が変化します。
- 単語も違います。たとえば:
電車 - Trem(BR ブラジル) - Comboio(PR ポルトガル)
バス - Ônibus (BR) - Autocarro (PR)
コップ - Xícara (BR)- Chávena (PR)
冷蔵庫 - Geladeira (BR) - Frigorífico (PR)
茶色 - Marrom (BR) - Castanho (PR)
- 単語の違いは文化の発展や歴史の違いの影響で多岐にわたっており、翻訳の際には十分注意する必要があります。
- 文法的にも代名詞の位置など、微妙に異なる部分があります。が基本的には同じ言語なので、意思疎通ができないほどではありません。
ポルトガル語はラテン語を始祖とするロマンス語系の言語で発展して形成されたロマンス語の1つで、スペイン語などと共にインド・ヨーロッパ語族イタリック語派に属します。ポルトガル国内だけでも十ほどの方言に区分され、またブラジルポルトガル語、アフリカポルトガル語といったように、語源は同じでも使用地域に隣接する地域、文化、歴史中で変化しているポルトガル語もあります。
また、ポルトガル語と日本の関係は深く、1543年に日本人が最初に出会った欧州人はポルトガル人だったと考えられています。当時はキリスト教の宣教のために渡来する宣教師が主でしたが、時とともに商品貿易も盛んになり、それとともにさまざまな西洋拠点の言葉が日本に入ってきました。
「パン pão」「カステラ castella」「ボタン botão」をはじめ、「カボチャ Camboja」「カルタ carta」「金平糖 confeito」といった単語もポルトガル由来だといわれています。
また、日本からは1908年(明治41年)以降の約100年間で13万人の日本人がブラジルに移住しました。現在、150万人以上の日系ブラジル人がおり、永住や就労のために来日する日系ブラジル人も増えています。
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